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「半世紀のホテルマン人生」愛媛・道後にこの人あり!道後プリンスホテル 河内 広志会長が退職【愛媛】
半世紀に渡り、愛媛県の観光地・道後を盛り上げてきた道後プリンスホテルの河内 広志会長(72)が9月下旬に一線を退きました。最後まで細やかなサービス精神にあふれた「ホテルマン」でした。

道後プリンスホテル・河内 広志会長
「内緒よ。映えしたらいいなと思って、私が買ってきました」

河内会長が9月26日、大きな花束を抱え現れたのは県庁。中村知事に退職の報告をしに訪れました。

河内会長:
「議会中お忙しいのに申し訳ありません」

中村知事:
「色々と長きに渡ってありがとうございました。花束を渡すように言われました。」

中村知事が渡したのは、先ほど河内会長が自ら持ってきた花束。退職などの時に渡されますが、知事から花束をもらうと「公職選挙法違反」になるかもしれないと、河内会長が気を利かせたそう。ホテルマンらしく細やかな気遣いを見せました。

河内会長:
「感無量です。やっぱり愛媛県とともに道後温泉は頑張って参りましたので」

中村知事からも温かいねぎらいの言葉が贈られました。

中村知事:
「社長自ら動いて、自らが接客をし、来てよかったと空気を作る経営者だったんですよね。そのアクション、行動力は桁外れでした」

アイデアマンの河内さん。約半世紀に渡りホテルの経営者としてだけではなく、道後地区全体の活性化に貢献してきました。

特にコロナ禍で観光宿泊業が大打撃を受けた時期には、道後界隈を盛り上げようと様々なアイデアを発信。5円で宿泊できるプランも実施し県民を驚かせました。

ホテルでは9月29日に退職式を開催。ペンライトがきらめく中、妻の昭子さんとともに登場しました。勇退する道後の名物経営者を見送ろうと、道後や取引先の関係者など約180人が集まりました。

河内会長:
「本当は辞めたくなかったんですけど、体力にも少しづつ限界を感じております。きょう妻が同席させていただいている理由は、そろそろ会社を辞めて『幸せになろうよ』ということ」

河内さんは、1975年に道後プリンスホテルに入社。1999年に社長に、2022年からは会長として経営にあたってきました。25年前のしまなみ海道の開通前には、当時「道後温泉観光文化振興委員会」の委員長を務めていて、「最大のビッグビジネスチャンス」と、愛媛最大の観光地・道後の姿勢を語っていました。2001年からは道後温泉旅館協同組合の副理事長も務めています。

道後商店街振興組合 石田 匡暁理事長:
「常に新しいことをやろうっていうのと、面白いアイデアたくさん持っている方なんで、道後のエンターテインメントの中心にいらっしゃる、僕はあの背中をずっと追いかけていきたいなと思っています」

退職式は大盛り上がり。バズーカのようなクラッカーを使ったり、入浴券などの景品が入ったもちまきをしたり。妻の昭子さんは河内さんの名前にかけ「そんなヒロシに騙されて」を熱唱。最後は山口百恵の引退ライブになぞらえて、マイクではなくハッピを置く演出で参加者を楽しませました。

河内会長:
「旅もインパクト、イベントもインパクト、それから退職式もイベントだと思いましたので。『河内広志が50年間、道後に存在したな』ということを記憶にメッセージとして植え付けたいという強い思いから、激しいイベントとなりました」

ホテルマンとしては一線を退く河内さん。しかし今後も道後温泉旅館協同組合の相談役などとして、道後のまちづくりを支えていきたいと話しています。

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10月3日 19:00
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